東南アジア諸国連合(Association of Southeast Asian Nations、ASEAN)のスリン・ピッスワン(Surin Pitsuwan)事務局長は6日、海と住宅地の間の緩衝地帯として機能していたマングローブ林の破壊が、ミャンマーを直撃したサイクロンで多くの死者が出た原因の一つであると述べた。
シンガポールの民間研究機関、S. Rajaratnam School of International Studiesが、気候変動、環境破壊、鳥インフルエンザなどの新しいかたちの脅威についての研究センターを開設するにあたって基調演説を行ったスリン事務局長は、「今回の甚大な被害は、人口の増加により、住宅地を上げ潮、高波、嵐から守る緩衝地帯となっていたマングローブ林が破壊されたためだ。いまや人間は自然の脅威に直接さらされている」と述べた。
ミャンマーの国営紙「ミャンマーの新しい灯」(New Light of Myanmar)は、死者の多くはサイクロンで壊滅したエヤワディ・デルタの中心地ボガレ(Bogalay)の町で出たと伝えた。
ASEANのアジア地域生物多様性保全センター(ASEAN Regional Centre for Biodiversity Conservation、ARCBC)のウェブサイトによれば、エヤワディ川は森林破壊と農耕地利用のため世界で最も沈泥が進んでいる川の1つだ。保全区域の周囲は農耕地に転用され、保全区域のマングローブも急速に消滅しつつある。ARCBCのウェブサイトには「1977年から1986年と同様のペースで破壊が進めば、マングローブ林のすべてが50年以内に消滅する」とした研究も紹介されている。
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