☆志賀原発:1号機の制御装置で警報 運転に支障なし/石川
(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100403-00000224-mailo-l17http://www.asyura2.com/09/genpatu6/msg/489.html北陸電力は2日、志賀原発1号機(志賀町)の原子炉出力を調整する制御装置で警報が鳴ったと発表した。装置内の電子基板が故障したためで、運転に支障はなく、外部への放射能漏れもないという。
警報が鳴ったのは、原子炉内の冷却水を循環させるポンプに回転数の指令を出し、原子炉出力を調整する「原子炉再循環流量制御装置」。指令系統の電子基板に故障が発生したため、2日午前3時55分ごろ警報が鳴り、予備回路に切り替わって運転は継続された。
故障した電子基板は2日中に取り換える。別の電子基板でも過去2回、同様の故障があり、いずれも一過性の故障だったという。
〔高速増殖炉「もんじゅ」も、警報器が鳴っても原子炉を緊急停止しないことが判明している〕
高速増殖炉「もんじゅ」に関する要望書
「1種類のナトリウム漏えい警報装置が鳴っても、原子炉を緊急停止しない」という原子力機構及び国の運転手順・姿勢を認めないでください。
福井県原子力安全専門委員会 各位様
2010年3月19日
http://www.jca.apc.org/mihama/monju/fukui_youbou100319.htm私達は、3月18日に開催された第59回福井県原子力安全専門委員会を傍聴し、「もんじゅ」の運転再開に改めて深い憂慮を抱き、緊急に、委員の皆さまに要望書をお送りすることにしました。
3月18日の専門委員会の場では、ナトリウム漏えい警報発報と原子炉停止の関係について委員から質問がありました。これに対して日本原子力研究開発機構(以下、原子力機構)からは、当日の資料No.2−2の3頁(「2次系ナトリウム漏えいにおける警報発報後の対応」)をもとに説明がなされました。その内容は、複数の種類の異なる警報装置があり、
1「2種類の警報装置が鳴った場合は『漏えいあり』と判断し、緊急停止する」、
2「1種類の警報装置が鳴った場合は、『漏えいの疑いあり』と判断し、現場で作業員が白煙等を確認した場合は停止する」とのことでした。
1995年のナトリウム漏えい火災事故の教訓を踏まえれば、警報が鳴れば原子炉を緊急停止するというのが、基本の基本ではないでしょうか。
1種類の警報装置が本当にナトリウム漏えいを伝えた場合、原子力機構のこの手順では、大事故につながり、周辺住民は生命の危険にさらされることになります。また、1種類の警報装置が鳴った場合に、作業員を現場に向かわせ白煙などを確認するというのは、作業員の生命の安全にもかかわります。2004年の美浜3号機2次系配管破断事故で5名もの死者を出した惨事が繰り返されるのではないかと強く憂慮します。
これまで「もんじゅ」の運転停止中にも「漏えい誤警報」「警報器の故障」等が頻発しました。しかし今審議されているのは、「もんじゅ」の運転中の警報発報の取り扱いについてです。上記のような運転手順で「もんじゅ」を運転再開するなど許されるものではありません。
さらに、同日の専門委員会での安全委員会事務局梶田啓悟氏は下記のように報告されました。
「ナトリウム漏えい信号によって一律に原子炉停止やナトリウムのドレンといった操作を行うことは、主要機器への熱負荷等の影響を生じることにもなるので、今後の経験を踏まえた、安全上の重要度に応じて運転手順が見直されるべきとの意見があった」
(当時の資料No.1−3「高速増殖炉もんじゅ安全性総点検に係る確認について」2月22日原子力安全委員会了承 5〜6頁)
このように、「もんじゅ」機器への影響を最優先にして、「できるだけ止めない」という姿勢は、地元の福井県民はもちろんのこと周辺住民の安全を最優先するという姿勢とはまったくかけ離れたものです。
委員からは「原子力安全・保安院や原子力安全委員会としての反省点は何か」との意見も出されましたが、これに対しては明確な回答はありませんでした。遠く離れた東京で、「もんじゅ」運転再開に期待を寄せる議論ではなく、多くの委員の皆さまも福井県で生活され、県民や周辺住民の生命の安全を第一にこれまで審議されてきたことと思います。
このような状況から、1995年の「もんじゅ」ナトリウム漏えい火災事故の教訓を踏まえ、少なくとも緊急に以下のことを強く要望します。
要望事項
「1種類のナトリウム漏えい警報装置が鳴っても、原子炉を緊急停止しない」という原子力機構及び国の運転手順・姿勢は認められないと表明してください。
2010年3月19日
2006年11月24日発売ディスカバリーチャンネル ZERO HOUR:チェルノブイリ原発事故