2008年09月23日

〔史料〕カビ毒「アフラトキシン」に関する昭和50年の国会

第075回国会 農林水産委員会 第17号
昭和五十年六月二十四日(火曜日)

農林大臣  安倍晋太郎君


http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/075/1230/07506241230017a.html

○ 参考人(粟飯原景昭君) おはようございます。

国立予防衛生研究所食品衛生部に勤務いたします粟飯原景昭でございます。

(略)

 また、第二に穀物、これは農産物などに深いかかわりのあります「かび」と、「かび毒」の問題を一言申し上げておかねばならないと思います。

 最も強烈な経口発がん性を示し、しかも人の肝がん発生にも無縁ではないことがほほ疫学的に世界各地で証明されておりますアフラトキシンという物質は、ある特定な、かびの生産するかび毒と言われるものであります。ちなみに、そして私ども、このアフラトキシンというかび毒は、幾つかの経口発がん物質というものが、現在経口でがんを起こす物質というものが幾つか知られておりますけれども、その強さは群を抜いて強く、これは動物実験の例でございますけれども、ラットに対する動物実験、一日に〇・二マイクログラム――マイクログラムと申しますのは、一ミリグラムの千分の一でございますけれども。で、約十六カ月飼育いたしますと、一〇〇%の肝臓がんができてまいります。

 その他、最近、世界で問題になっておりますのは、ニトロソジメチルアミンというものでございますけれども、以下こういうふうな関係にある。これをごらんいただきましても、ここだけ見ていただきますけれども、この強さ、これは逆で、たとえばバターイエローと称せられるDABに比べてアフラトキシンは四万五千倍の強さがあるということになるわけでありまして、現在私ども人類が知っております物質の中では、最高の発がん物質と言うことができます。しかも、その発がん物質がかびという天然物質で出されているということが非常に重要な問題であります。

 で、ここに回覧申し上げますけれども、(資料を示す)一番こちらがそのアフラトキシンを入れまして飼育いたしましたアヒルの肝臓で、これは正常なものでございます。で、これは一週間たったアヒルの肝臓、これは二週間目でございますけれども、普通のアフラトキシンの入ってないえさであれば、こういうふうな状態で育つのが、一週間たつとこうなり、二週間たつとこうなると。非常に、これはまだ前がん症状で決してがんになっている状態じゃございませんけれども、私どもの研究室でやりました実験でございますけれども、このように強烈な発がん物質が自然界の中にはあるということであります。

 さて、大分時間も超過いたしますので、最後にこのような関係から、従来食品衛生の分野というのは、ここで点線の書いてありますところが、ございますけれども、真ん中に。それから、こちらの方が食品衛生の分野として私どもが働いてきたわけであります。しかし、かねがね食品衛生で勉強しております者として、どうもここからだけでは心もとない、もちろん研究的にはこちらをなさっている方々ともいろいろ協力もするし、部分的にはやっておりましたけれども、ここの部分も何とかして守っていかなければならないとかねがね思っていたわけでございます。で、私は、法文その他についての詳しいことはなかなかむずかしくてわかりにくいので、よくわからない点もございますけれども、ここの部分にも、食品衛生と対応した形のこの部分を守るというふうな方法が講ぜられるということが非常に大事なことであり、将来協力的な、総合的な、そして食糧の生産から消費、摂食に至る一貫した流れとして自然界の有毒微生物、あるいは有毒生物、有害生物などとの問題を対処していく必要があると感ずる次第でございます。

 時間を超過いたしまして失礼いたしました。



posted by はなゆー at 15:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 史料倉庫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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