米バージニア(Virginia)州のインターネット専門マーケティング調査企業comScoreの23日の発表によると、マスメディア系列でない政治関連ブログやニュースサイトを9月に閲覧した人の数は、大統領選への関心の高さに後押しされ、前年同月に比べて飛躍的に伸びた。
9月の各政治サイトなどの閲覧者数を比較してみると、社交界で著名なギリシャ出身のアリアナ・ハッフィントン(Arianna Huffington)氏が3年前に創設した、民主党寄りのブログとニュースのサイト「ハッフィントン・ポスト(HuffingtonPost.com)」の訪問者数は450万人で、前年9月の79万2000人から5倍近く成長した。
米大手メディアのワシントン・ポスト(Washington Post)紙やタイム(Time)誌の元記者たちが2007年1月に立ち上げた政治ニュース専門サイト「ポリティコ(Politico.com)」は240万人が閲覧、前年同月の53万2000人から約3.5倍。
一方、共和党寄りの「ドラッジレポート(Drudgereport.com)」も、前年同月の120万人から200万人に増え、70%アップだった。
「ハッフィントン・ポスト」と同程度の約5倍の伸びを示したのが、最新の世論調査結果や政治ニュースを知ることができる「リアル・クリア・ポリティクス(Realclearpolitics.com)」。9月の訪問者数は110万人で、前年同月19万2000人からやはり急増した。
そのほかも閲覧者数が前年と比べ倍増したブログには、「デイリーコス(DailyKos.com)」「タウンホール(Townhall.com)」「ニューズバスターズ(Newsbusters.org)」「トーキング・ポイント・メモ(TalkingPointsMemo.com)」「ミシェル・マルキン(MichelleMalkin.com)」「レッドステート(RedState.com)」などがある。
comScoreのシニアアナリスト、アンドリュー・リップスマン(Andrew Lipsman)氏によると「毎回大統領選のたびに、その日の話題を生み、選挙の争点や候補者に関する世論を形成する上で、インターネットの重要性は増している」。
また、リップスマン氏は、今回の大統領選で特徴的なのは、大手メディアとは関連のない独立したブログが「国民の意識の主流部分に登場し始めていること」だと述べた。