2009年10月11日

フジテレビ系のドラマ商法「主役が着た服を通販」が物議かもす

 俳優が身につけた服やアクセサリーが、放送と同時に番組のホームページで購入できるという仕掛けの連続テレビドラマが、13日からフジテレビ系で放送される。通販会社やファッション業界と手を組んだ、この新手の放送ビジネスには他局も注目している。だが、番組と広告との境界があいまいになりかねないと指摘する声が上がっている。

 ドラマは関西テレビ制作の「リアル・クローズ」。服には興味がなかった百貨店に勤務する主人公が、女性服売り場の担当になったのを機に、センスと仕事の腕を磨いていく物語だ。配役には、主役の香里奈さん、能世あんなさん、えれなさんの3姉妹や加藤夏希さんら10〜20代の女性に人気のモデルが並び、メーカー側と打ち合わせた服装で出演する。

 放送で彼女らが登場すると番組のホームページが更新され、服などの情報を紹介。希望の色やサイズをパソコンや携帯電話で入力すると、その場で購入できる。番組の最後に「ホームページで気になる服をゲット」と流す。

 関西テレビ系の通販会社が商品の販売を担う。メーカー側は「新たな顧客を開拓できる。いい場面で使われると、宣伝効果も高い」と期待を寄せる。テレビ局も、買い物に熱心な人をひきつけ視聴率向上をはかりたいという。

 だが、あるテレビ局のベテランプロデューサーは「ドラマは内容が勝負なのに、服を売ることの方が優先される可能性がある」と不安を隠さない。立教大の服部孝章教授(メディア法)は「通販は通販、CMはCMと分かる。この仕組みは、人気モデルの香里奈さんが身につけることでより効果的な宣伝となる。視聴者は即、消費者という発想だ。CM収入が落ち込む中、知恵を絞るのは分かるが、公共の電波を独占的、排他的に使ってあこぎな商売をしていいのか」と警告を発する。

 これに対し、関西テレビの番組の広報担当は「あくまでドラマが主で、通販は番組宣伝の一助である」と説明。担当の重松圭一プロデューサーは「今までのドラマは番組の中で魅力的な商品を登場させても、どこで買えるかなどの情報を伝えてこなかった」と話し、視聴者サービスであることを強調する。



▼欧米の放送事情に詳しい門奈直樹・京都産業大教授の話 

公共放送であれ民放であれ、放送は、ネットなどの通信とは異なる。「リアル・クローズ」は、番組そのものに、利益の追求を持ち込むという点で放送の公共性から逸脱している可能性が強い。だれもが接触しうる放送とは何か。経済不況にあえぐ日本でもう一度、節度を持った議論が必要だ。

posted by はなゆー at 07:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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