2009年10月15日

ロシアの新軍事ドクトリンは核先制使用の条件を緩和

 ロシアが9年ぶりに見直す新軍事ドクトリンで、核兵器先制使用の条件を緩める方針であることを、パトルシェフ国家安全保障会議書記が14日付のイズベスチヤ紙で明らかにした。これまで通常兵器による大規模侵略には先制使用を認めてきたが、新ドクトリンでは地域的・限定的な戦争でも先制使用を認めるほか、侵略計画者への予防的使用もありうるとしている。

 オバマ米大統領が「核なき世界」をめざすと宣言し、ロシアのメドベージェフ大統領も今月、ロシアのテレビで「将来的に核のない世界を求めていく」と述べた。年内に期限が切れる第1次戦略兵器削減条約(START1)の後継条約を巡る米ロ交渉も進み、核軍縮の機運は高まっている。しかし、現状では核抑止力に依存し、核大国の地位を保持したいロシアの思惑がうかがえる。

 方針を見直す理由としてパトルシェフ書記は2020年までの国防の力点が大規模戦争から局地的紛争へ移ると指摘。北大西洋条約機構(NATO)拡大の動きが止まらず、米国が戦略核の運用を含めた軍事演習を強化しているほか、核・化学・生物兵器の拡散による不安定化、国際テロや資源エネルギー紛争の高まりなどを受けて、「弾力的でタイムリーな対応が必要」としている。

 親米政権のグルジアとの間で昨年8月に発生した南オセチアを巡る軍事衝突などを想定していることも示唆した。

 軍事ドクトリンは国防の基本方針を示す文書で、現行のものは00年に承認された。新ドクトリンは原案が大統領に提出され、今年末から年始にかけて発表される予定だ。

 今回の記事はクリントン米国務長官が訪ロし、米ロ関係改善の流れが強まる中で掲載された。オバマ大統領が9月に東欧ミサイル防衛(MD)の中止を表明した後、ゲーツ国防長官が「欧州MDをやめるのではなく強化する」と発言し、米国の硬軟両構えにロシアが警戒感を募らせた経緯がある。今回はこれに対応した動きだとする見方もある。


 
ラベル:ロシア
posted by はなゆー at 03:59| Comment(1) | TrackBack(0) | 時事(海外) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
当分は綱引きが続く。
で「キューバの宇宙開発は如何なったか?」が最終局面でハッキリするポイントでしょう。
宇宙開発計画がまだ生きてるんならマダマダなんです。
Posted by 田仁 at 2009年10月15日 13:24
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