2010年03月27日

泊原発(北海道)3号機プルサーマルを再来年の春にも実施するが

☆泊原発:3号機プルサーマル、12年春にも実施へ−−北電社長見通し/北海道 (毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100327-00000018-mailo-hok

http://www.asyura2.com/09/genpatu6/msg/473.html

北海道電力の佐藤佳孝社長は26日の定例会見で、泊原発(後志管内泊村)3号機で計画しているプルサーマルの開始時期について、早ければ12年春にも実施できるとの見通しを明らかにした。

北電はプルサーマルで使用するMOX(ウラン・プルトニウム混合酸化物)燃料加工の契約を、29日に原子燃料製造・販売の三菱原子燃料(本社・茨城県東海村)と結ぶ。これに伴い実施時期の見通しが明確となった。

一方、経済産業省は、北電が昨年3月に申請した「原子炉設置変更許可申請」の1次審査が終了し、26日付で原子力委員会と原子力安全委員会への2次審査に諮問したと発表した。2次審査を通過した後は経産相の許可などを経て、実施が可能になる。



《しかし…》

☆共和・泊原発の直下活断層を報道せよ 北海道新聞の若い記者諸君への手紙
(北海道新聞の元記者である大沼安史氏のブログ。2007年7月26日)

http://onuma.cocolog-nifty.com/blog1/2007/07/post_c23a.html

http://www.asyura2.com/07/genpatu4/msg/299.html

東電の柏崎原発の直下に活断層があり、それが地震被害を増幅させたことを知って、わたしはいまから二十年以上前、北海道新聞の社会部記者だったころ書いた、スクープ記事のことを反射的に思い出していた。

小樽の南、北海道の日本海側、後志(しりべし)管内泊村に建設された北海道電力の「共和・泊原発」の直下に活断層があることを、朝刊の1面トップで報じたのである。

その活断層にはなんと「発足(ハッタラ)断層」という名前までついていて、「活断層研究会」がまとめた『日本の活断層』という分厚い本に、その存在がハッキリ記されていたのだ。

この活断層を存在を確認したのは、北海道地質調査所の研究者だった。

確認取材に回ったわたしに、北海道大学理学部の某教授は、「発足断層」の存在を肯定する一方、記事にするなら、地質調査所の研究者(たぶん、その教授の教え子)に累が及ばないようにと、わたしに懇願したのだった。

わたしのこの記事が出たのは月曜日の朝刊。

ちょうど、その1週間前の月曜日、わたしが書いた、「和光大学の生越教授が警告、共和泊原発の地盤、液状化の恐れ」(うろ覚えだが、たぶん、こんな感じだったと思う)が月曜朝刊の1面トップを飾り、編集局の幹部が慌てふためき、右往左往したことにとどめを刺す、ダメを押しの、決定的な暴露報道だった。

もちろん、わたしは当時、一介の社会部記者。記事を書くことはできても、紙面での扱いを決めるのは編集局の幹部と、整理部の整理記者の権限。

わたしの書いた2本の記事は、いずれも編集局幹の不在の日曜日の出稿で、男気を出した整理部の記者たちが、1面トップに据えてくれたのだ。

当時の道新、つまり北海道新聞の編集局には、そうしたジャーナリスト魂がなお強烈に宿っていたのである。

あの60年安保の、「よって来たるゆえんは別として……」新聞各社共同声明に断固反対し、解体新書の以前に戻るつもりかと痛烈にコラムで批判した、須田禎一氏(元朝日記者、戦争報道の責任を取り、退社して道新入り)によって培われた反骨精神が、まだ脈々と生きていたのである。

わたしの「直下に活断層」記事が出たあとの、社の対応は情けないの一言の、権力迎合的なものだった。

月曜の夜、編集局に上がったわたしが見ている前で、政治経済部のデスクが訂正記事なのか続報なのかわからない記事に手を入れていた。

執筆した記者は、デスクがメチャクチャ、書き換えているのを見て、「わたしには責任がとれない」と言って、顔を真っ赤にして出て行った。

次の日の夕刊の3面に、何が何だかわからない、大きな記事が載った。ここはひとつ冷静になろうというような意味の「記事」だった。

当時、わたしは20代の末か30のはじめの若い記者。
何も恐れることなく、取材して記事にまとめた。

たぶん、このことが原因で(ほかにもいろいろあったが)、わたしは雑誌部門に配置換えさせるのだが、後悔はなかった。

わたしはむしろ、政治経済部の記事に対して声高に抗議しなかった自分を恥じた……。

そんな二昔前のことをいま思い出だすのは、柏崎の二の舞を恐れるからである。

わたしは北海道新聞の若い記者諸君に言いたい。

わたしの書いた記事を調査部で見て、ぜひもう一度、「発足断層」の問題を洗い出し、道民世論に問うて欲しい。

北電の地震対策がどうなっているか、調べてほしい。対策が十分でなかったなら、対策を強化するよう迫ってほしい。


         ↓

☆泊原発沖に活断層か 東洋大教授が学会発表へ
(2009年10月14日の共同通信)

http://www.47news.jp/CN/200910/CN2009101401001034.html

http://www.asyura2.com/09/genpatu6/msg/267.html

北海道電力泊原発(泊村)の西約10キロの海底に、これまで確認されていない活断層が存在する可能性が高いとする研究結果を、東洋大の渡辺満久教授(変動地形学)らが14日までにまとめた。京都市で開かれる日本地震学会で23日、発表する。

断層の長さは推定約70キロで、マグニチュード(M)7・5以上の地震を起こす恐れがあるという。教授は「詳しく調査し、泊原発の耐震安全性評価をやり直すべきだ」と主張。北電は「内容を承知しておらずコメントできない。」としている。

教授は7月、泊原発近くの積丹半島西岸の海成段丘などを調査。約12万5千年前の海岸線が、泊村から北西に行くほど高くなり、約15キロ離れた神恵内村と30メートルほどの高低差があったという。

教授は「わずかな距離でこれだけの高低差は、活断層の存在がなければ説明が難しい。6千年前以降も活動し、半島の西側を持ち上げたとみられる」と指摘。

北電は2006年に改定された国の原発耐震指針に基づいて、泊原発周辺の断層などの評価を見直し、今年春までに1〜3号機について「耐震安全性は確保されている」と国に報告。しかし、渡辺教授らが指摘する活断層は含まれていない。



《当時のニュース動画》

泊原発近くに未知の活断層か
http://www.youtube.com/watch?v=GH5FKRSOsiI


posted by はなゆー at 18:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 環境 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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