中野雅至・著。光文社。
日本は「学歴価値」が大暴落し、「高学歴ノーリターン」の国になりつつある。東大を頂点とする「ピラミッド型学歴社会」が徐々にメルトダウンし、やがて「ぶっ壊れる」様を描き、日本の学歴社会の行き着く末を明確に示す。
価格:¥1,000 (税込)
一流大卒が負け続ける「ギャンブル社会」の到来
「東大社会」で実感した「学歴価値」の大暴落
■「ニートや派遣労働者に比べれば、正社員の一流大卒ホワイトカラーは完全なる勝ち組 winners じゃないか」――そう持ち上げられても、何か釈然としないものを感じている高学歴者は、実は多いのではないだろうか?
■高学歴者は今、明らかに3極化 tripolarize している。「カリスマ性のある高学歴者」「ボンボン高学歴者」、そして、下・中間層出身で目立った取り柄のない「さえない高学歴者」である。前2者は恵まれた生活を送っているが、「旧帝大」や「早慶」出身の、ごく普通の高学歴サラリーマンと公務員は、明らかに報われていない。つまり、釈然としない“何か” を感じている高学歴者は、「さえない高学歴者」である可能性が高いのだ。
■本書では、「東大社会」とも言える中央官庁に14年間勤務した著者が、さまざまな知見から、「学歴価値」 real value of school record が大暴落しており、日本画「高学歴ノーリターン」の国になりつつあることを示す。そして、「報われない」ことに対して怒りや無力感を抱く高学歴者が増えるにしたがって、東大を頂点とする「ピラミッド型学歴社会」が徐々にメルトダウンし、やがて「ぶっ壊れる」様を描く。そして最後に、日本の学歴社会の行き着く末を明確に示す。
■前作『はめられた公務員』で公務員リストラのシナリオを見事に予測した著者が描く、「ポスト学歴社会=ギャンブル社会」とは……。
【「有名企業の正社員になれたら勝ち組」というのは本当か?】
●東大を出てもヒルズに住めるわけではない!
●「所得<学歴・職業威信」から「学歴・職業威信<所得」の時代へ!
●高学歴社は「市場原理主義」に打ち負かされた!
●もう学歴だけでは格差はひっくり返せなくなる!
●「本当に儲けているのは誰か」を考えよ!
●勉強を強いてでも子供に高学歴を得させるべきか?
本書では、「東大社会」とも言える中央官庁に14年間勤務した著者が、さまざまな知見から、「学歴価値」 real value of school recordが大暴落しており、日本が「高学歴ノーリターン」の国になりつつあることを示す。そして、「報われない」ことに対して怒りや無力感を抱く高学歴者が増えるにしたがって、東大を頂点とする「ピラミッド型学歴社会」が徐々にメルトダウンし、やがて「ぶっ壊れる」様を描く。そして最後に、日本の学歴社会の行き着く末を明確に示す。
▼ 著者略歴 ▼
中野 雅至
1964年、奈良県大和郡山市生まれ。1988年同志社大学文学部英文学科卒業。1989年大和郡山市役所に入所。在籍中に働きながら国家1種行政職試験に合格し、1990年旧労働省入省。The School of Public Policy、The University of Michiganへの留学、厚生労働省大臣官房国際課課長補佐(ILO条約担当)を経て、兵庫県立大学大学院応用情報科学研究科助教授に就任。
▼ 目次 ▼
1 誰が損をしているのか?
2 報われない仕事
3 彼らはなぜ怒らないのか? 中央官庁編
4 彼はなぜ怒らないのか? 一流企業編
5 「中流受験秀才」の悲劇
6 「学歴社会」の崩壊
7 運がよければ…
8 「新・学歴社会」を構築せよ