2011年01月30日

【世論誘導疑惑】IMF幹部が「日本の財政再建には消費税増税が有効」

☆IMF、日米の財政再建遅れに警鐘
(TBS系=JNN。1月28日14時29分配信)

http://www.youtube.com/watch?v=kalegYt4OyY

http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20110128-00000034-jnn-bus_all

http://www.asyura2.com/10/lunchbreak44/msg/684.html

「日本が中期的に財政再建する必要があることは明らかです」(IMF コッタレリ財政局長)

IMFの幹部は「日本の消費税率はまだ低く、財政再建のために引き上げる余地が十分ある」と、改めて消費税増税が有効との見方を示しました。

IMFの報告によれば、2010年時点の日本の政府部門の累積債務=積み上がった財政赤字はGDPの220%と、アメリカの91%やスペインの63%をはるかにしのぐ断トツの高い水準で、報告は格付け会社が指摘した日本国債格下げの理由と軌を一にするものになっています。




☆IMF局長、日本国債格下げ判断に理解示す
(読売新聞。1月28日10時31分配信)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110128-00000285-yom-bus_all

http://www.asyura2.com/10/lunchbreak44/msg/682.html

同局長は財政再建の実現には、税制改革による歳入増が重要になるとの見方を示した上で、「日本の消費税率はいまだに極めて低く、引き上げ余地は十分にある」と強調した。IMFは同日発表した財政報告書でも、日本の財政再建の遅れを指摘している。


               ↓


☆IMF局長、日本国債格下げに理解?
(「新・マネー敗戦」の著者である岩本沙弓氏のブログ)

http://pub.ne.jp/negiyaki/?entry_id=3450465

http://www.asyura2.com/10/lunchbreak44/msg/683.html

さて、IMFの件ですが、どうも日本語で伝わってくる内容が釈然としなかったもので、情報源とされているIMFの記者会見についてIMFのHPで探してみました。
http://www.imf.org/external/np/tr/2011/tr012711.htm

そもそもこの会見ですが、IMFのCottarelli氏が述べているように、春と秋に正式発表されるFISCAL MONITORに対して、途中の中間発表ということです。

(略)

日本に該当する箇所ですが、

● 2010年11月に発表した財政再建見通しと比べて現在それほど進んでいない

● 予想に反しているのは、採用された新しい財政刺激策のため


質疑応答の中で、質問した記者が
「本日日本国債が格下げになりましたが、日本についてどうですか?」
と格下げについて触れてはいますが、Cottarelli氏自身が「日本の格下げ」という言葉を発した箇所はありません。


該当する質疑応答部分での氏の解答ですが、

● 日本の財政状況は中期的に明らかに修正が必要 

● 強みは90〜95%の公的負債が国内でカバーされていること

● しかしこの強みが長期的に財政の修正を避けられるものではない

● 財政問題が日本で議論されていることはよいこと

● 特に、付加価値税の比率が極めて低く、中期的な財政赤字の削減のために明らかに税率を上げる余地がある


つまり、日本の財政問題は当面は国内でカバーできるが、それに頼っていてはいけない。解決策として、日本国内では消費税一辺倒ですが、付加価値税の税率が低すぎるのだからこっちを上げよ、とIMFは言っています。

そこで付加価値税ですが、非常に単純に、1億円の材料を仕入れて、1億2千万円で売った場合、2千万円に課税されるというように、儲かっている人(会社)から徴収するシステムです。

買った人から徴収する消費税に対して、売った人から徴収するのが付加価値税と考えてもよいかもしれません。

付加価値税を上げても結局は消費者にその分値段が上乗せされて負担は国民になってしまう、という話になりがちですが、そのために、イギリスなどでは日常の食料品や衣料品、介護、子どもの衣服などは税率0%、光熱費は低率に抑えてあるということになります。

税制の話になると長くなりますので、この辺で。

記者の質問の中で出てきた格下げとという言葉だけを取り上げてIMF局長が理解を示したとするのはいささか飛躍し過ぎでは?

というのも、記者がやはり最近のS&Pの米国についての見方を質問した際に、
“this is not for me. You should ask them whether they believe that this keeps them --”
「(質問を指して)これは私の答えるべきことではない。彼ら(S&P)に聞くべきだ…」
と言っているものですから。


財政再建策の解決策について実はIMFは「儲かっているところから徴収しろ」というのは、日本のメディアが伝える内容といささかニュアンスが違うと思われるのではないでしょうか。



《備考》

田中宇
http://twitter.com/#!/tanakanews_com/statuses/31249005228851203
S&Pが日本国債を格下げした。格付けは「金融兵器」だ。米英の格付け機関は、潜在危機が拡大するドルを防衛するため、昨年ギリシャなどEU周縁諸国の格付けを引き下げてユーロ危機を誘発した前科がある。その後もドルの危機は拡大しているため、日本を潰す格下げをしてドルを防衛するつもりかも。


田中宇
http://twitter.com/#!/tanakanews_com/statuses/31248884260937728
日本の官界や金融界、マスコミには米英の傀儡勢力が強く、格付け機関の行為を非難せず、菅首相の無策ばかりあげつらう。日本国債のほとんど日本国内で消化され、米英系の売り浴びせで財政破綻する懸念は少ない。だが敗戦国日本は支配層の中に米英傀儡が多い。彼らが日本を自滅させかねない。

【送料無料】新・マネー敗戦

【送料無料】新・マネー敗戦
価格:903円(税込、送料別)


posted by はなゆー at 05:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 床屋政談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック