2008年03月22日

イラクのサマーワから逃げてきた難民に「劣化ウラン」被害か

劣化ウラン研究会

http://www.jca.apc.org/DUCJ/

の野村修身氏からのメッセージ。

「転載を歓迎します」とのことなので、丸ごと転載する。

特に

「さらに、サマワ

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%AF

から逃れてきた難民の個人宅を訪問しました。そこの8才の男の子をツアー参加者の一人の医師が診察したところ、尿道形成不全で、ペニスの根本に穴が開いている状態とのことです。ペニス形成手術をして穴はふさげるが、尿が垂れ流しの状態は治らないだろうとのことでした。その子の他の兄弟姉妹は異常が無いそうです。その医師が見たのは始めてというほど珍しい病状であり、遺伝子が傷つけられているのではないかとの見解を述べていました。」

との記載に注意されたい。



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3月7日〜14日、ジャーナリスト・西谷文和さんのエスコートのもとに、
「イラクと戦争の実状に学ぶ」スタディツアーに参加し、アンマン(ヨルダン)とダマスカス(シリア)に滞在するイラク難民に、直接に話を聞いてきました。

東京近辺では、3月19日午後5時半からのTBS(6チャンネル)イブニングニュースで放映されたので、ご覧になった方もあろうと思います。

聞き取り内容は多岐にわたりましたが、劣化ウラン関連の証言を中心に報告します。なお、聞き取った証言の全般は、イラクの子どもを救う会ブログに報告されるはずですが、ダマスカスにおける聞き取り結果は、既に下記のウェブページに掲載されています。

http://www.nowiraq.com/blog/2008/03/unhcr-1.html

ツアーには医師が参加されており、訪問対象の難民に簡単な診察をして下されたので、状態を明確に把握できて、大変に実りのあるツアーとなりました。この場を借りて、改めて御礼申し上げます。

難民たちに会ってみて、私の認識を完全に覆す事実を思い知らされました。それは、「難民」になって国外に逃げることが出来るのは、かなり余裕のある人であることです。資金も十分にあり外国でも生活が出来るような知識もあります。簡単に言えば、かなりハイクラスの人たちなのです。それでも、国外に生活するということは、かなり苦しい生活を余儀なくされるのです。

本当に助けが必要なのは、イラク国内にとどまざるを得ない人たちですが、外国人がイラクに入ることは困難な状況ですから、どうしようもありません。一刻も早く、治安を回復するためには、アメリカ軍の撤退が急務であるわけです。

初日に、ホテルに数人のイラク難民を招いて体験を聞きましたが、皆が口をそろえて、健康異常の原因は、アメリカ軍がイラクに大量に打ち込んだ、劣化ウラン弾であると確信しているとのことです。健康被害以外にも、トマトがカボチャほどに巨大化したことを、うまれて始めて体験したそうです。

イラクの現状は大変に深刻であり、「イラク人は子供を産むな」というほどであるとのことです。いかに、アメリカ軍が無責任なことを行ったことでしょうか。きっと、彼らはイラク人を人間とは思っていないのでしょう。

ホテルに来た人たちのなかで、バグダッドから逃れてきた若い夫婦が連れてきた2才の子供は、生まれつき肛門の機能が全くなく、人工肛門をつけていました。母親がイラク戦争直後に妊娠したわけなので、他の兄弟達は全く異常がないのに、何でこの子だけがと、母親は泣き出してしまいました。

次の日に、アンマンの病院に入院している4才の男の子を訪問し、両親の話を聞いてきました。彼らはバスラから逃れて来た人たちです。直腸が未発達で排便が出来ないので、浣腸をして何とか暮らしているそうです。既に16回も手術を受け、おなかには生々しい手術跡があります。この子の他の兄弟は正常であり、親戚にもこのような異常は無いとのことです。

さらに、サマワから逃れてきた難民の個人宅を訪問しました。そこの8才の男の子をツアー参加者の一人の医師が診察したところ、尿道形成不全で、ペニスの根本に穴が開いている状態とのことです。ペニス形成手術をして穴はふさげるが、尿が垂れ流しの状態は治らないだろうとのことでした。その子の他の兄弟姉妹は異常が無いそうです。その医師が見たのは始めてというほど珍しい病状であり、遺伝子が傷つけられているのではないかとの見解を述べていました。

ある病院に訪問して、7才の子供を診察に連れてきた父親に直接に聞いたのですが、この子の姉が戦争後に頭痛が治らないなどの体調不良におちいり、その症状をよく観察したところ、毒ガスによる症状ではないかというのです。その父親は、アメリカ軍が毒ガスを使ったのではないかと疑っています。妹を診察に連れてきたのは、妹にも影響が表れるのではないかと心配したからとのことです。

劣化ウラン被害とは関係ないですが、街中の各家庭には衛星放送受診用のアンテナが林立しており、アルジャジーラ、BBC、CNNなどの国際放送は日常生活の中に入れられ、国際的な情報は良く知っていると思われます。ひるがえって、日本の状況を見ると、日本は中東よりも情報後進国であると痛感しました。


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《関連記事 その1》

☆サマワで被爆した米駐留軍兵士、テレビで告発 (04/06/2004 暗いニュースリンク)

http://hiddennews.cocolog-nifty.com/gloomynews/2004/04/post_3.html

ニューヨークデイリーニュース2004年4月3日付け記事によると、イラクのサマワに駐留していた第442憲兵部隊に所属する兵士の内、帰国後に検査を受けた9人の内4人が、劣化ウラン弾の残留物で被爆し、放射線障害に苦しんでいることが判明した。

兵士の検査をした専門家によれば、砂塵に混じった劣化ウラン弾の残留物を吸い込んだことが、被爆の原因であるという。第442憲兵部隊はニューヨークの警官、消防士などで構成され、サマワで車両警備と現地警官の教育を担当していた。

米上院軍事委員会に所属する民主党のヒラリー・クリントン議員は、国防総省が兵士の検査をしていないことに怒り、ラムズフェルド国防長官に抗議するとともに、イラクから帰還する兵士全員の被爆検査をするよう法案を提出するつもりであるであるという。(この情報にも驚き、呆れた。つまり、告発がなければペンタゴンは全体検査をしないつもりだったのだ。湾岸戦争の帰還兵の訴えは今日に至っても無視されているのかもしれない)

被爆が判明した兵士のうち三人は、リベラルTV局のDemocracy Now! に登場し、米政府の隠蔽体質を批判している。(番組のインタビュー記録)被爆した兵士が勤務していたサマワの駐留軍基地には、現在ではオランダ軍と日本の自衛隊が駐留して、残務を引き継いでいる。

番組内では、日本人ジャーナリストが、今年2月にサマワで残留放射線の測定調査をしたところ、最大で通常の300倍の放射線が確認されたという話も登場している。被爆が判明した当の兵士の証言では、オランダ軍兵士の中にはすでに原因不明の体調障害で苦しんでいる者がいるとのことである。

さらに同番組内で、今回の兵士の検査を担当した(米軍兵士の劣化ウラン弾による被爆の症状を研究している医師)ドクター・デュラコビック氏は、「来週にも日本に来日して、日本政府関係者に国会でプレゼンテーションをする予定」と語っている。どうやら日本政府関係者にもすでに被爆兵士の件は伝えられているらしい。

しかし、福田官房長官も2月19日の会見で認めているように、サマワに行けば被爆することは最初から予測されていたので、官邸周辺も、自衛隊も、国内の各マスコミも、今回のニュースはさして重要ではないように振舞っている。自衛隊員が、撃たれて死ぬのではなく、被爆してゆっくり死んでいくのは、予測済みの犠牲というわけだろうか?だとすれば、官邸は誤解している。一般の日本人はそのような奇妙な寛容さは持ち合わせていない。


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《関連記事 その2》

☆自衛隊派兵地サマーワでオランダ軍が劣化ウラン弾を発見との報道! (2004年1月2日の拙文)

http://ch01023.kitaguni.tv/e21178.html

自衛隊派兵地サマーワで、オランダ軍が劣化ウラン弾を発見との報道。

http://www.egroups.co.jp/message/TUP-Bulletin/249

南イラクでアル・ムサンナ州に配備されたオランダ軍の兵士が30ミリ劣化ウラン弾を発見した。これは今日国防省によって発表された。RISQ設立者のマーティン・H・J・バン・デン・バーグによれば、この調査結果は、その区域にもっと多くの劣化ウランが存在していることを示している。

弾丸はサマーワで12月10日に発見された「弾痕」の中に存在した。オランダ国防省の報道官によれば、弾丸は壊れずに原形をとどめていたことから、劣化ウラン粉塵は放出されず、発見に関与した人たちの健康は危険にさらされなかったという。

報告された口径から考えると、弾丸はおそらく合衆国起源のものである。バン・デン・バーグ氏によれば、30ミリの劣化ウラン弾はイラクでは米軍のアパッチヘリコプターと米空軍のA-10「イボイノシシ」によって使われただけである。

今年(注:1993年)早く公表されたRISQ報告(2)が確認したように、30ミリ劣化ウラン弾は1998年と、最近では「イラクの自由」作戦の間にサマーワ空襲で発砲された。従って、「その区域にもっと多く劣化ウラン弾が発見される可能性は高い」と、バン・デン・バーグ氏は結論する。

http://www.egroups.co.jp/message/nomorewar/11297

政治学者でRISQを主宰するマーテン・バンデンバーグ氏は、「米英軍は劣化ウラン弾の使用地域の情報を提供していない。にもかかわらず、オランダ政府も日本政府も派兵を承諾した。これは自国の兵士の健康を危険にさらす行為だ」と批判している。


★原文(英語)→

http://www.risq.org/article232.html

★このニュースを報じた独立系メディア「RISQ」とは、オランダの“報道NGO”である。ホームページ(英文およびオランダ文)は→

http://www.risq.org/index.html

☆この記事にあるようにオランダ陸軍には「職員組合」があるので、劣化ウラン弾が見つかったりして、兵員に危害が及ぶかもしれない場合には、この「職員組合」が軍上層部に「善処してほしい」と要請することができる。日本の自衛隊が劣化ウラン弾を発見した場合、こうはいかないのではないか?情報公開もなされない公算が高いように思われる。このあたりについての議論が国会でもマスメディアでも行なわれないのは残念なことだ。


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《関連記事 その3》


線量計でアルファ線を検出できるか、
サマワで劣化ウラン弾が使用されたかどうかについて、
2004年2月9日の衆院予算委でのやりとり。
(出典:国会会議録検索システム)


生方卓議員(民主):
(別の話題ゆえ前略)
それから、劣化ウラン弾がその地域にまだ残っているのではないかというような報道もなされております。
これは、石破長官も、自然界にないような放射性物質が検出された地域には立ち入りをさせないというような報道がなされておりますが、自衛官が持っていく放射線用線量計というのは、これはアルファ線も検知できるようなものを持っていっているんですか。


石破防衛庁長官:
現地に持ってまいります部隊用も個人用も、アルファ線の検知をする能力はございません。


生方議員:
ございませんということは、アルファ線があってもわからないということでいいんですね。


石破長官:
能力はございませんので、わかりません。


生方議員:
私も専門家ではないのでわかりませんが、報道によれば、大気中に放出される酸化ウランの微粒子はアルファ線を出す、この微粒子が体内に入ると白血病やがんを引き起こす原因になるのではないかというふうに考えられているわけで、アルファ線が感知できないと、これは、劣化ウラン弾が弾として撃たれて、その後、空中に舞うわけですね。空中に舞ったものを吸ったことによってイラクでもたくさんの子供が白血病にかかったりしているわけで、そのアルファ線が、肝心なアルファ線が感知できなければ、それは放射線用線量計を持っていっても意味がないじゃないですか。最低でも、それはアルファ線がきちんと感知できるものを持っていかなければいかぬじゃないですか。


石破長官:
私も専門家ではないので、みんな受け売りみたいな話で恐縮です。
結局、劣化ウランというのは、アルファ線、ベータ線、ガンマ線を全部出すのだそうです。つまり、ガンマ線というものを検知するとすれば、とにもかくにも何かあるね、自然界に存在しないものはあるねということはわかるわけでございまして、アルファ線のみを出してガンマ線を出さないということがあるとするならば、委員御心配のようなことは起こり得ることでございますが、アルファ線、ベータ線、ガンマ線を全部出すということがまず前提としてございます。
それで、アルファ線というのは一体何なんだ、そのアルファ線というものを感知できるというのは一体どういうことなのだということを調べてみました。
これは、委員がごらんになっているものと私が読んでいるものと違うのかもしれません。あるいはまた御指摘をいただきたいことでございますが、私が今認識をしておりますのは、アルファ線というのは紙でさえ透過しないほど透過力が弱い、アルファ線の透過力は極めて弱い、また、空気中においても数センチメートルしか透過しないという性質を有しております。

よりまして、アルファ線検知器というものは世の中にないわけではもちろんございませんが、それを持っていってどう使うのかといいますと、例えば、何でもよろしいのでございますが、ここに万年筆がございますが、こういう物体があったとする、この物体の表面汚染を検知するために使う。実際にそこへ持っていって、これが汚染されているのかどうなのかということを検知するために使うのがそのアルファ線の検知器というものであるということでございます。

したがいまして、逆に申し上げれば、劣化ウランに対応するためにはどうすればいいかというと、透過力がより強いガンマ線を検知いたしますところの検知器を持っていった方が、アルファ線を検知する機械を持っていきまして、これはどうだ、これはどうだ、これはどうだという形でやりますよりも、これはより隊員の安全を確保するに有効ではないかというふうに私どもは考えたところでございます。

参議院でも実物を持ってまいりまして御説明いたしましたが、部隊用のものと、そして個人用の装着用のものと持っていっております。自然界にないような、そういうものがあった場合には、あるいはある一定のレベルを超えて蓄積した場合にはそれがすぐに了知できる、そのような仕組みになっておるわけでございます。


生方議員:
それはわかりました。ガンマ線が出ているところにはアルファ線も出ているんだということで見るということでわかりますが、では、現在、サマワ周辺で部隊を展開するわけですけれども、調査をして、そこら辺でガンマ線を認知したというところはあるんですか、周辺で。


石破長官:
現在、そのような報告は受けておりません。


生方議員:
これは、宿営地の周辺、どのぐらいまで調査をなさっているんですか。


石破長官:
これは、自衛隊が活動いたします地域はそれは持っていくということでございます。半径何キロとか、そういうことを申しましても、その半径以外のものもございましょうし、余り正確なお答えにはならないと思います。自衛隊が活動する地域におきましては、部隊用のものも個人用のものも持ってまいるということでございます。
個人用につきましては、これは、そこにあるかどうかというのを検知するわけではなくて、そこがどれぐらいのガンマ線というものを蓄積したかということ、済みません、表現がちょっと適切ではないと思いますが、その個人に対して危険かどうかということとその地域が危険かどうかということ、両面で見てまいりますので、劣化ウランというものが人体に影響を与えるというような、私ども、そのような認識は持っておりませんけれども、しかし、世の中に、すべてわかっているわけではない、わからないこともある。委員の御指摘もございますし、各方面からの御指摘もございます。自然界に存在しないような、そういうものがあるかどうか検知をする、それは自衛隊の活動する地域全域というふうに御理解をいただいて結構です。


生方議員:
少なくともサマワの宿営地とその周辺には今のところガンマ線が出ているということはない、したがって、劣化ウラン弾がある心配はないということでよろしいわけですね。


石破長官:
おっしゃるとおりでございます。

(以後、別の話題ゆえ略)

          ↑

と、国会で防衛庁長官は
「サマワの宿営地とその周辺には・・・・劣化ウラン弾がある心配はない」と答弁している。

posted by はなゆー at 07:27| ☀| Comment(1) | TrackBack(0) | 時事(海外) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「>イラク人が人ではない」のではなくて、国際金融資本にとって自分達以外の人間は全て「>人ではない」のであって、ソレは日本の靖国原理主義与党もご同様だ。
ソレを却って普通は『人でなし』って言うんだけど。
Posted by 田仁 at 2008年03月22日 23:46
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