2005年11月21日

米軍再編―日米「秘密交渉」で何があったか

米軍再編―日米「秘密交渉」で何があったか。

講談社現代新書。久江雅彦・著。


日米の攻防は殴り合い寸前だった!米国の狙いとは?米軍基地はどうなるのか? 官僚の思惑、「制服組」の組織防衛、本音と建前が入り乱れて迷走をつづけた交渉の内幕を明かす。

価格:¥735 (税込)

「外交の『八方塞がり』はついに日米関係に及んだ。在日米軍再編問題をめぐり生じている日本の危機を、徹底的に解明した必読書である」――佐藤優氏 絶賛(『国家の罠』の著者)

隠された全容に迫る驚愕のドキュメント!

密室での迷走

日本政府は米国の攻勢にボールを投げ返せないまま、受け身の姿勢に終始してきた。……さまざまな構想が米国側から提示されたにもかかわらず、日本政府は「何ら具体的な提案はない」「米国と自由な意見交換をしている」と繰り返し、提案の内容を公式には一切伏せてきたのである。……政治が総力をあげて取り組んできた形跡もなく、交渉にのぞんだごく一握りの官僚たちの場当たり的な対応が、問題を複雑にし、協議を長期化させた。国民の目に触れることのない密室で、どのような攻防が繰り広げられてきたのだろうか。
――<本書より>

▼ 目次 ▼ 

序章 伏せられた宿命の論点
第1章 パラダイムが変わった
第2章 米陸軍第一軍団司令部とは何か
第3章 米国が見せた沖縄への「配慮」
第4章 深まる亀裂
第5章 外務省と防衛庁の綱引き
第6章 リセット
終 章 日本の政治的意志はどこにあるのか?

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2005年11月17日

監視国家 東ドイツ秘密警察に引き裂かれた絆

監視国家 東ドイツ秘密警察に引き裂かれた絆。

アナ・ファンダー著。伊達淳・訳。白水社。

価格:¥2,520 (税込)

この商品は国内配送料無料でお届けします!

ベルリンの壁を越えようとした少女が歩む茨の道、旧体制に固執する元シュタージ幹部の驚倒の本音など、〈肉声〉が明かす管理社会の恐怖とは?世界が絶賛した、魂を震わす渾身のルポ!

東ドイツの秘密警察、「シュタージ」(国家保安省)は、国民生活のありとあらゆるところに監視の網を張り巡らし、そのすべてを膨大なファイルに収集していた。そればかりか、国民6.5人に1人が隣人を監視し、密告する側に立つという恐るべき体制を、「ベルリンの壁崩壊」まで維持していたのだ。

体制最後の日、シュタージ・ファイルは局員によってシュレッダーにかけられたが、それをつなぎ合わせる作業が現在、続いている。すべてつなぎ合わせれば180キロの長さに達し、修復作業は375年かかると言われている……。

本書は、シュタージに人生を狂わされた人びとにインタビュー取材し、全体主義国家における「超管理社会」の恐怖が肉声で明かされる、超一級のノンフィクションだ。

16歳のミリアムは体制に不満を感じ、友人と共にベルリンの壁を越えようと試みる。しかし、あと一歩のところで逮捕され、シュタージに厳しい尋問と残酷な拷問を受け、結局、刑務所に収監される。出所後に知り合って結婚した夫チャーリーも、西への逃亡未遂でシュタージに逮捕される。しかし突然、ミリアムのもとに夫の死亡通知が届く。愕然とした彼女は真相を追求すべく奮闘するが、死亡の理由は闇の中で、今は深い無力感に苛まれている……。

そのほか、旧体制に固執する元シュタージ幹部の驚倒の本音、恋人との仲を裂かれた女性の茨の道など。本書は、英国の優れたノンフィクション作品に授与される「サミュエル・ジョンソン賞」を受賞している。

▼ 著者略歴 ▼

ファンダー,アナ
1966年、メルボルン生まれ。国際弁護士、ラジオやテレビのプロデューサーとしても活躍。1997年にポツダムにあるオーストラリア・センター所属の作家。現在シドニー在住。『監視国家―東ドイツ秘密警察(シュタージ)に引き裂かれた絆』がサミュエル・ジョンソン賞受賞。

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2005年11月11日

「大阪破産 Osaka Bankrupts」

「大阪破産 Osaka Bankrupts」。光文社ペーパーバックス。
吉富有治・著。

価格:¥1,000 (税込)

その日はいつか? 日本初の大都市の崩壊

 腐敗 corruption と放漫財政 lax finance で税金を湯水のように使ってきた大阪市は、このままいけば2009年には「財政再建団体」 organization for fiscal reconstruction に転落すると言われている。つまり破産 bankrupt である。「財政再建団体」とは、ひと言で言えば「破産した自治体」のことで、そうなると、行政サービスは一気に低下し、市民生活まで破壊される。

 この破産を回避 avoid するため、2005年9月末、大阪市は、財政削減と第3セクターの統廃合を含む大リストラ案 downsizing plan を発表した。これまで職員のスーツまで税金で支給してきたことを思えば、これは当然の措置 measures だが、それでも、これで破産が回避できる可能性は少ない。

 いったい、なぜ、こんなことになってしまったのか? 本書は、大阪を長年にわたって見つめてきた在阪ジャーナリストの警告の書 shout of warning である。というのも、「大阪破産」は大阪だけの話ではなく、国家破産 national bankruptcy に向かう日本全体への警告でもあるからだ。

▼ 著者について ▼

吉富有治(よしとみ・ゆうじ)
1957年愛媛県生まれ。金融専門誌、地方新聞の記者を経て、現在はフリー・ジャーナリスト。大阪在住の経済記者として、週刊誌や月刊誌などで活躍。信用金庫や信用組合など小規模金融機関の取材を得意とし、最近は金融犯罪など経済がらみの事件なども取材している。



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2005年10月31日

藤原肇 「小泉純一郎と日本の病理」

小泉純一郎と日本の病理 Koizumi’s Zombie Politics

光文社ペーパーバックス。藤原肇・著。

価格:¥1,000 (税込)

国民は貧しくなればなるほど強いリーダーを求める
たとえ、彼が「ニセ改革者」であろうと
そして、「独裁者」であろうと

■国民を地獄へ導く「ゾンビ政治」と「賤民資本主義」

 2005年9月11日は、日本国民にとって最悪の日である。それは、小泉純一郎首相がついに最大の権力powerを手に入れた日だからだ。「9.11」は、アメリカにおいても民主主義democracyが死んだ日とされるが、日本においても民主主義が死んだ日として、今後は永遠に記録されるだろう。

 小泉政権 Koizumi administration は発足以来、すでに4年半以上が経過したが、本当に国民のためになる改革が行われてきたのだろうか?そして彼は、本当に「改革者」 reformerなのだろうか?

 今の日本はゾンビが支配する国(ゾンビ政治 zombie politics の国)ではないのか? 財政破綻による「国家崩壊」が放置され、病状は日ごとに悪化している。そして、日本経済には「賤民資本主義」 pariah capitalism が蔓延し、倫理 ethics なき利潤追求ばかりが行われ、社会は階層化している。これは、下層民と支配階級 ruling class が厳然と分かれて生きていた「近代以前」の社会の再現ではなかろうか?
 ゾンビ政治と賤民資本主義が日本を崩壊 crash down に導いており、この流れを加速 accelerate させているのが小泉政権である。このままでは、あなたは確実に地獄に導かれる。そして、気がついたときには、すでに手遅れとなる日が迫っている。

▼ 著者について ▼

藤原肇(ふじわら・はじめ)

1938年東京生まれ。フランス、グルノーブル大学理学部博士課程修了。理学博士。専門は地質学で、アフリカや中東で資源開発ビジネスに参加した後、カナダに移り、ユニオン石油、ペトロフィナ社などの多国籍石油会社で石油開発を担当。その後、カンサスとテキサスで石油開発会社を経営。現在は、ビジネスからは引退して、フリーランスのジャーナリスト、コメンテーターとして世界で活動する。

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2005年10月19日

ハードワーク〜低賃金で働くということ

「ハードワーク〜低賃金で働くということ」。

ポリー・トインビー著。椋田直子・翻訳。

価格:¥1,890 (税込)

この商品は国内配送料無料でお届けします!

東洋経済新報社。

経済効率を最優先させたサッチャー改革は、何をもたらしたのか。雇用環境の悪化で苦悩する低賃金労働者たちの悲劇を、英ガーディアン紙の辣腕女性記者が綴った衝撃のルポ。

▼ 著者略歴 ▼

トインビー,ポリー

英『ガーディアン』紙のコラムニスト。ラジオ、テレビなどにも出演。かつて英BBC放送で社会問題担当部門の部長を務めた。英国プレス賞、年間優秀コラムニスト賞などを受賞。


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2005年10月12日

「明石工作―謀略の日露戦争」

「明石工作―謀略の日露戦争」。

丸善ライブラリー。稲葉千晴・著。

ロシアとの激戦が続く中、参謀本部は明石大佐の謀略工作に大きな期待をかけた。ふりかかる困難のもとで使命の遂行に全力を尽くす人間たちの姿を、克明に追ってゆく。

価格: ¥693 (税込)

日露戦争の勃発に伴い、明石元二郎大佐は欧州での対ロシア諜報・謀略工作の任に就く。明石は、反ロシアという共通の目的を抱く亡命フィンランド人シリアクスと共に、ロシア内部の撹乱に全力を尽くす。この過程を克明に追ったのが本書である。丹念な資料調査を基に再構成された事実は、「明石工作」に帰せられた成功神話を突き崩していく。だが、砕かれた神話の陰からは、現実の中で苦闘する人間たちの生々しい姿が浮かび上がってくるであろう。

▼ 目次 ▼

序 神話の打破を目指して

1 諜報工作の始動
2 ポーランド抵抗運動と日本
3 反ツァーリ抵抗運動の扇動
4 パリ会議の開催とその帰趨
5 専制の動揺、革命の始まり―満州・ペテルブルク・西欧
6 武装蜂起計画への対応―外務省と参謀本部
7 ジュネーヴ会議―第二回反ツァーリ抵抗諸党連合会議
8 武装蜂起計画の始動
9 オフラーナの武装蜂起対策
10 ジョン・グラフトン号の航海

結び 「明石工作」は失敗か?

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2005年10月10日

三浦展 「下流社会 新たな階層集団の出現」

「下流社会 新たな階層集団の出現」。

三浦展・著。 光文社新書。

「いつかはクラウン」から「毎日100円ショップ」の時代へ 
もはや「中流」ではない。「下流」なのだ。

価格:¥819 (税込)


「下流」とは、単に所得が低いということではない。コミュニケーション能力、生活能力、働く意欲、学ぶ意欲、消費意欲、つまり総じて人生への意欲が低いのである。その結果として所得が上がらず、未婚のままである確率も高い。そして彼らの中には、だらだら歩き、だらだら生きている者も少なくない。その方が楽だからだ。(「はじめに」より)

「下流社会」とは具体的にどんな社会で、若い世代の価値観、生活、消費は今どう変わりつつあるのか。マーケティング・アナリストである著者が豊富なデータを元に書き上げた、階層問題における初の消費社会論。

▼ 著者略歴 ▼

三浦 展
1958年新潟県生まれ。一橋大学社会学部卒業。(株)パルコ入社。マーケティング情報誌『アクロス』編集長を経て三菱総合研究所入社。99年、消費・都市・文化研究シンクタンク「カルチャースタディーズ研究所」設立。マーケティング活動を行うかたわら、家族、消費、都市問題などを横断する独自の「郊外社会学」を展開。社会学、家族論、青少年論、都市計画論など各方面から注目されている。

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「マイケル・コリンズ」 特別版

マイケル・コリンズ 特別版。

アイルランド独立戦争の英雄マイケル・コリンズの半生を描いたドラマ。ドキュメンタリー映像収録。

価格:¥2,100 (税込)

この商品は国内配送料無料でお届けします!

出演: リーアム・ニーソン, アイダン・クイン, その他
監督: ニール・ジョーダン

ワーナー・ホーム・ビデオ。

アイルランド独立の礎を築いた闘志、マイケル・コリンズの半生を描く、歴史ドラマ。ベネチア映画祭グランプリ受賞作品。

B面には実在のマイケル・コリンズのドキュメンタリーを収録。

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2005年10月09日

太陽の雫

「太陽の雫」。

イギリスを代表する人気俳優レイフ・ファインズが、3世代3役に挑んだ歴史的エンタテイメント大作。舞台は社会情勢が目まぐるしく変化する20世紀のハンガリー。秘伝の薬草酒を考案し、財を築いたユダヤ系一族の栄華と苦難を描いた壮大な叙事詩。


価格:¥5,040 (税込)

この商品は国内配送料無料でお届けします!

アミューズソフトエンタテインメント。

出演: レイフ・ファインズ, レイチェル・ワイズ, その他
監督: イシュトヴァーン・サボー

▼ Amazon.co.jp ▼

19世紀末のオーストリア=ハンガリー帝国時代。ユダヤ系ハンガリー人のエマヌエル・ゾネンシャインは「サンシャインの味」という一族秘伝の薬草酒を世に広めて財を築く。その後、2代目のイグナツは法律家として生きるが、3代目のアダムは折しものナチスドイツ支配によって強制収容所へ。そして戦後の社会主義政権の下、4代目のイヴァンはファシスト狩りに狂奔する…。

ハンガリー映画界の巨匠イシュトヴァン・サボー監督が、半世紀以上に及ぶ激動のハンガリー史の流れに、ある一族が翻弄されていくさまを描いた一大叙事詩。2代から4代までの主人公を、レイフ・ファインズがひとり三役で演じ分けながら、ハンガリー人としての誇りや家族愛などを見事に体現。速足でドラマが進む割に落ち着いた演出の姿勢がダイジェスト的な感を薄め、薬草酒レシピ・メモノートの内容など、一族の血の絆といった要素が色濃く浮かび上がっていく。
(的田也寸志)

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「戦争と憲法危機の時代に政治をあきらめない」

「戦争と憲法危機の時代に政治をあきらめない―話せば元気がわいてくる福島みずほ対談集」。

福島みずほ。明石書店。

価格:¥1,890 (税込)

この商品は国内配送料無料でお届けします!

発送可能時期:ただいま予約受付中です。

社民党党首で弁護士の福島みずほと個性派25人が、平和を守り社会をよくするために繰り広げる楽しい対談集。『福島瑞穂の新世紀対談』『福島瑞穂のいま会いたい いま話をしたい』の続編。

▼ まえがき ▼

第1章 九条を手に戦争の時代に立ち向かおう

対談1 (立松 和平) 戦争は人が死ぬこと。九条は絶対に変えてはいけない。

対談2 (斎藤 貴男) 他人の命をコマにして利権を漁る政治こそ問題。

対談3 (魚住  昭) 戦争の心配をせずに過ごせたのは憲法のおかげ。

対談4 (鎌田  慧) 命を大事にする運動は多様な要求を吸収できる。

対談5 (高橋 哲哉) この国の〈地金〉こそ変えるべきもの。

対談6 (小森 陽一) 世界政治の中で抑止力を発揮しよう。

対談7 (なだいなだ) 平和憲法を世界に広めよう。

第2章 人権の文化でナショナリズムを超えよう

対談8 (山田 昌弘) ローリスクの選択肢を増やそう。

対談9 (香山 リカ) ナショナリズムのあり方は「時代の病理」を写し出す。

対談10 (松本 侑子) 平和と平等という民主主義の理念は普遍的。

対談11 (大沢 真理) 「男性稼ぎ主型」からの脱却を。

対談12 (鴨  桃代) 今の情勢の中で求められている課題を鮮明に。

対談13 (中野 麻美) 労働は生活の基盤。企業は人権を保障するべき。

第3章 二大政党制の枠を超える政策を目指して

対談14 (山口 二郎) 人間として戦争に反対するのは当たり前。

対談15 (篠原  一) 保守二大政党しか選択肢がない不幸から脱却しよう。

対談16 (岡野加穂留) 次の世紀を見据えた政策提言を。

対談17 (新藤 宗幸) 政治は有権者の素朴な問題に応えるべき。

対談18 (吉岡  忍) 政治をする人は特別な人ではないという文化を。

第4章 生活の中から政治を変えよう

対談19 (小倉 利丸) 軍隊を必要としない政治こそ必要。

対談20 (組坂 繁之) 戦争になれば人権はなくなる。

対談21 (紅   龍) 日々の地味な暮らしの中から政治に対して表現を。

対談22 (シキタ 純) ラクチンに暮らしていけるライフスタイルを。

対談23 (清水 俊弘) NGOの活動を有効に活用できる政治を。

対談24 (船瀬 俊介) エコネットワークが日本を救う。

対談25 (小室  等) 九条の大切さを何度も話し合おう。

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2005年10月06日

佐藤優・斎藤勉 「国家の自縛」

「国家の自縛」。

佐藤優・著。斎藤勉・インタビュー。

価格:¥1,575 (税込)

この商品は国内配送料無料でお届けします!

産経新聞出版。

外務省が切り捨てた“異能の外交官”が明かす外交の舞台裏

 対ロシア・旧ソ連外交の最前線での活躍で「異能の外交官」と名を馳せた外務省元主任分析官、佐藤優氏の『国家の自縛』が平成17年9月30日に発売。

「国策捜査」で逮捕され、検事との対決を主軸とした話題の内幕手記『国家の罠』(新潮者)に次ぐ著作第二弾。産経新聞の斎藤勉・正論調査室長のインタビューで、外務省の対中国、北朝鮮、ロシア外交の「不作為」、情報機関からネオコン、靖国問題、国体論…と内外の緊要テーマを縦横に斬った覚醒の書です。

▼ 目次 ▼

序文

第1章 日本という国家

外務省には絶対戻らず、小泉総理の悪口も言わず
潰された佐藤機関と情報部局
外交に生かされぬ外務省の謀略・情報操作能力
鈴木宗男氏の前で丸まった“アルマジロ局長”
お公家さんは逃げ足が速いですね、東郷和彦さん
「きれいな鷹」か「汚れた鳩」か
目を覆う日本外交の不作為の集積
拉致事件、「白旗」戦術で金正日王朝に食い込め
朝青龍一族も含むモンゴルの情報機関を活用せよ
中国「反日」には「百対ゼロ」で勝てた
対中国姿勢、米国の徹底討論に学べ
チャイナ・スクールも抜本改革が不可欠だ
「靖国」は近代日本の文化、政治問題化は中国の国益にあらず
日本人が自らの神話に基づいて歴史をつくるには固有の権利だ
旧ソ連諸国の友人も国家、民族に殉じる気構えがあった
高橋哲哉教授の『靖国問題』は一握りの強者も論理だ


第2章 対露外交

「究極的な価値」と「究極以前の価値」
「宣教師ニコライと明治天皇」の話が新生ロシアで受けた
「対独戦勝は日本のおかげ」となぜ言えぬ
「9・2」北方領土視察に日本外交が犯した大ポカ
またぞろ、クレムリンが創価学会=公明党に触手を伸ばした
プーチン政権からのメッセージを読みとれぬ外務省
「反ファッショ六十年」で中露朝に包囲された


第3章 外交と国益

小泉首相にワーグナーを独首相と聴かせた外務省の無神経
中東外交ではイズラエルにきちんと腰を入れよ
ロシアの政治エリート層は根強い対中警戒感を共有する
われわれは「現実的北方四島返還論者」なのだ
「東ドイツ型統治」が理想なのか、プーチン大統領
「新クレムリノロジー」が必要になった
ロシアのインテリは「国内亡命の時代」に逆戻りした
ソ連共産党は原則なき日本社会党と日本共産党を軽蔑した
金日成はフルチショフの送電線網提供を断った
「三つの領土問題」という言い方は中国を喜ばす
中央アジア騒擾の淵源はロシア革命の捻れにある
今も昔もウクライナはロシアとドイツの「草刈り場」
日本は「マンションの変人」脱皮を。本当の変人は中国だ
ネオコンの反共主義にはトロツキズムの反スターリン主義が混融している
ネオコンは文化的保守主義を世界観の基礎とする


第4章 ネオコン

「正しい理念」は此岸で実現されなくてはならない
驚くほど乱暴で水準の低い日本のネオコン論議
情報機関改革、副総理を新機関の長に据えよ
公平配分思想の元祖だった印旛沼干拓事業の田沼意次
ケインズ思想の通りにやればナチス出現は阻止できた
環境運動は基本的には人類生き残りの問題だ


第5章 これから

左と右、本当の意味で「全体主義」を脱構築したい
日本の「誠心(まことごごろ)」再生に『神皇正統記』を見直せ
「中野は語らず、諜者は死なず、たった一人で最後まで」
女帝論は皇祖皇宗の伝統を崩す
わが学生時代は自由主義者とアナーキストとの境界線にいた
「権力不介入」の同志社の不文律で外交官になれた
大川周明に学ぶ日米同盟絶対堅持の思想
「東アジア共同体」には中国の周辺世界「解放」意図が見える

インタビューを終えて   産経新聞正論調査室長  斎藤 勉



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2005年10月03日

「働きすぎの時代」 (岩波新書)

「働きすぎの時代」。岩波新書(岩波書店)。森岡孝二・著。

価格:¥819 (税込)

いま、正社員もフリーターも働きすぎで悲鳴を上げている。

■著者からのメッセージ

 6月中旬の土曜日、学会主張のついでに岩波書店に立ち寄り、本書の編集について打ち合わせをした。そのなかで「働きすぎ」に関連して、書店のアマゾンが「一分一秒の世界」だという話を聞いた。

 帰宅後、ネットで検索し、アマゾンの巨大な物流センターでは、時給900円で注文された本を「一分に三冊」のノルマでひたすら探し回るという新聞記事を探し出した。翌日曜未明、アマゾンに先の記事に出ていた本を注文した。すると「二四時間以内に配達する」という触れ込みどおり、月曜の午前中には家に届いた。送り元は千葉県、家は大阪府。この間600キロを宅配便はひたすら走ったのだろうか。

 アマゾンや宅配便のことは他人事ではない。今この国では正社員もフリーターも働きすぎで悲鳴を上げている。

 本書では、さまざまな職場の過重労働の実態を掘り下げ、世界に広がる働きすぎの原因に迫る。そして、まっとうな働き方ができる社会を創っていくために、いま何が必要なのかを提起する。

■著者紹介

森岡孝二(もりおか・こうじ)1944年大分県生まれ。関西大学経済学部教授。株主オンブズマン代表。専門は、株式会社論、企業社会論、労働時間論。香川大学経済学部卒業、京都大学大学院経済学研究科博士課程退学。83年4月以降、現職。経済学博士。

■目次

序章 働きすぎの悲鳴が聞こえる

「過労死診断コンピュータ」、働きすぎでダウン
こんなことがあっていいでしょうか
契約社員もパートも働きすぎ
病院で人間らしい時間を取り戻す
「過労死一一〇番」と増える過労死の労災認定
好んでサービス残業をしているのではありません
「もっと働け日本人」
高度資本主義が生む働きすぎの時代

第一章 世界に広がる働きすぎ―グローバル資本主義の逆流―

時短の時代から働きすぎの時代へ
働きすぎのアメリカ人
カップル労働時間の増大とタイム・デバイドの広がり
ホワイトカラーの職場も「搾取工場」に
株価至上主義経営も働きすぎの一因
イギリスでも働きすぎと過労死が問題に
ドイツでは労働時間の延長について労使の合意が広がる
フランスでも週三五時間制を見直す動きが強まる
労働時間をめぐる国際的な綱引き
労働時間をめぐるグローバル競争

第二章 家庭も出先も職場になった―情報資本主義の衝撃―

情報通信革命は仕事を増やし、労働時間を長くした
産業革命でも似たようなことが起きた
マクドナルドはコンピュータの申し子
今日のハイテク企業とアウトソーシングの拡大
日本でもみられる情報化にともなう非正規雇用の多用
「ユビキタスネットワーク」の時代へ
携帯電話・Eメール大好きの日本の大学生
情報ツールで家庭も出先も職場になった
「ロマンチックな夜も台無しに」
テクノストレス――不安症と依存症
「残業当たり前」「休みも仕事」「うつ病急増」のソフト開発現場

第三章 消費が変える雇用と労働―消費資本主義の罠―

消費資本主義の誕生
消費競争と「ワーク・アンド・スペンド・サイクル」
消費主義は浪費的で環境にも有害
「すばらしい取引の時代」
仕事はきつく、雇用は不安定に
コンビニエンス・ストアと深夜営業
宅配便の利便性と過重労働
ネット消費の急成長を支える労働の世界
スピードを売るバイシクル・メッセンジャー
学生アルバイトと消費資本主義

第四章 労働の規制緩和と二極分化―フリーター資本主義の大波

新自由主義と市場個人主義
労働の規制緩和と人材ビジネス
「ホワイトカラー・エグゼンプション」制導入論のねらい
労働時間の概念も残業の概念もなくなる?
進む雇用形態の多様化と雇用の不安定化
雇用形態の多様化と所得の二極分化
労働時間も二極分化が進む
もっとも働きすぎは三〇代男性――四人に一人が週六〇時間以上
動き始めたサービス残業の是正
時短促進法を廃止し、年間一八〇〇時間の旗を降ろす
労働時間の個人化とは
「自発的な働きすぎ」をどう考えるか
最高裁の判決にみる使用者の健康配慮義務

第五章 労働基準とライフスタイル

労働時間の歴史を振り返る
労働時間の制限と短縮の歩み
ILOの労働基準と日本の労働基準法
労働基準法をザル法にさせている三六協定
アメリカの「ワーク・ライフ・バランス」
イギリスの「ワーク・ライフ・バランス・キャンペーン」
労働時間はライフスタイル
パート時給改革とオランダ・モデル
日本の男女の時間格差と収入力格差
アメリカで増えている減速生活者(ダウンシフター)
日本におけるライフスタイル転換のさまざまな動き
菜園家族レボリューション
ライフスタイル運動もビジネスになる?

終章 働きすぎにブレーキをかける

食事や睡眠や家庭生活はこれでよいのか
働きすぎで近所付き合いも政治参加も困難に
働きすぎは危険がいっぱい
長時間過密労働は交通事故を誘発する
仕事のストレスで増えるうつ病
働きすぎにブレーキをかける
労働時間を短縮し、過重労働をなくすために―
働きすぎ防止の指針と対策

あとがき

参考文献

雇用・労働・労働時間関連サイト一覧

全国労働局・労働基準監督署一覧


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