☆もんじゅ 重さ3トンの中継装置落下 原子炉容器内に (毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100826-00000026-maip-socihttp://www.asyura2.com/09/genpatu6/msg/625.html原子炉停止中の高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)で26日午後2時48分ごろ、原子炉容器内に据え付けていた炉内中継装置(長さ12メートル、直径55センチ、重さ3.3トン)の撤去作業中、ワイヤで約2メートルつり上げたところで荷重がゼロになって衝撃音がした。日本原子力研究開発機構は、装置を原子炉容器のナトリウム内に落としたとみて調べている。放射線モニターや破損燃料検出装置の数値に変化はなく、燃料に損傷はないとみている。環境への影響もないという。
原子力機構によると、装置はステンレス製の筒。燃料貯蔵設備から燃料を炉心に装荷したり、使用済み燃料を炉心から取り出す際に仮置きするために設けられており、ナトリウム中で燃料を扱うもんじゅ特有のものだ。7月27日に据え付け、燃料交換が終わったため8月26日から撤去作業をしていた。ワイヤの先にあるつかみ部(直径40センチ)の2本のつめで装置を引っかけてつり上げる構造で、つめに何らかの異常があった可能性が高いという。
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《以下はある人による指摘》
このことで、26日に「もんじゅ」の実施主体である日本原子力研究開発機構(原子力機構)は、プレス発表をしています。
(注:PDFファイルである)
http://www.jaea.go.jp/04/turuga/jturuga/press/2010/08/p100826.pdf毎日新聞のこの記事のタイトルは「原子炉容器内に」となっていますが、冷却材のナトリウムに落下しているので、正確には「原子炉内に」落下したということです。
原子炉の中というのは原子力発電所の中でもとりわけ脆弱な部分であり、その中へ3トンの重量がある装置が落下したというのです。
※) ちなみに、今年5月6日に14年ぶりに運転を再開した「もんじゅ」は現在いったん運転を停止していて、水・蒸気系の検査をしているとされています。
26日、原子力機構はこの事故を「異音を確認」したと、発生した事を矮小化するように発表しています。またいつものように「事象」と言い表しています。
毎日新聞によると、経産省原子力安全・保安院もすぐに「安全性にかかわる重大な問題ではないとみている。」とコメントを出しています。
しかし原子炉内とは核燃料、制御棒、そのほか様々な構造物が組み込まれている複雑で脆弱なエリアであり、そこに重量物が落下したというのにすぐさま安全上問題はないと発表していることは、許されることではありません。
重大な問題として追及されてしかるべき事故です。
原子力とは、目視では判らない小さな損傷や機器の狂いが後々に重大事故に繋がり得るものであるということを、はっきりと言いたいと思います。
「もんじゅ」は5月6日にいったん運転再開されましたが、再開前から再開後にいたるまで、連日のように誤警報が鳴る問題が繰り返し起きています。
警報というのは危険を知らせるための重要な機能なので、それが誤って鳴るのを繰り返すようでは安全管理など出来るはずもありません。
反原発運動は、「もんじゅ」の廃炉を求めて運動をしてきました。
原子力機構に高速増殖炉を運転する資格はないことを改めてはっきりさせる今回の事故を受け、「もんじゅ」には廃炉しか道はないことを現実のものとしていきたいと思います。